ウェブ会議で役立つツールが無償提供
新型コロナ対策に有効なIT(情報技術)サービスを無償提供する動きが広がっている。ウェブ会議で役立つ現在無償で提供されているツールを紹介する。
初めてのテレワークを支援
様々なIT企業が2月下旬から、有償の製品・サービスを一定の条件下で無償提供する動きを始めている。多く場合は4月末までなど期限を区切っている。
新型コロナウイルス対策として、テレワークを推進したり営業活動をオンラインに切り替えたりするユーザー企業が出てきているが、テレワークを「今から始める」「初めて取り組む」ケースも少なくない。そうしたユーザー企業にとっては、無償サービスが助けになりそうだ。
最も多いのがテレワークを支援するための製品やサービスだ。ウェブ会議サービスなど導入の手間が比較的少ないコミュニケーションツールが多い。ビジネスチャットや資料共有なども無償で使えるようになっている。
会社のパソコンに直接アクセスできるようにするリモート・アクセス・ツールや、仮想デスクトップを構築するためのツールなども無償提供されている。内線電話を社外で受けられるようにするサービスもある。
ウェブ会議の分野で目立つのはペーパーレスの会議を支援するための製品やサービスだ。紙の資料を社外に持ち出さなくても、セキュリティーを担保したままオンラインで閲覧できるサービスを無償提供する企業が続々と登場している。例えばアステリアの「Handbook(ハンドブック)」はモバイル端末上で紙の資料と同様に指でめくる動作で資料を閲覧できる。
無償である期間中に、複数試してみて、最適なツールを選んでみてはどうだろうか。
日本マイクロソフト Office365
大手では日本マイクロソフトが「セキュアリモートワーク相談窓口」を設置するとともに、業務用ソフト「Office(オフィス)365」の企業向けの「E1」ライセンスを6カ月間無償提供し始めた。ウェブ版のオフィスソフトやウェブ会議ツール、オンラインストレージなどが利用できる。
相談窓口ではビジネスチャットツール「Teams(チームス)」の利用方法のトレーニングやビデオ会議の支援といったサービスを提供する。電話相談のほか、セットアップガイドやマニュアルなども提供する。今回の相談窓口の設置は日本マイクロソフト独自の施策という。
シスコシステムズ:Cisco Webex Meetings
一般的なWeb会議に必要な機能は一通り備えている印象。特に、 「直観的に利用できるUI」 「 便利な画面共有、リモートからの操作 」「 通話品質 」は他サービスと比較し優秀と感じる。
https://www.webex.com/ja/video-conferencing.html
NTTビズリンク:SMART Communication & Collaboration Cloud
NTTビズリンクの「SMART Communication & Collaboration Cloud」はクラウド型映像コミュニケーションサービス。スマートフォンやタブレット、PCから利用できる。
インターネットで「いつでもどこでも利用できる」利便性と同時に、幹部向けの重要会議をはじめIP-VPNなどでの安定した閉域網接続でも利用できる。Cisco SystemsやPolycom、ソニーの映像会議製品と接続できる。
法人向けの映像会議専門サポート窓口として20年の運用実績を誇るヘルプデスクも特徴。電話は契約担当者だけでなく、すべての利用者から直接受け付けており、端末の操作方法までサポートする。
https://www.nttbiz.com/solution/vcs/service/smart_cc/
アステリア:Handbook
非常に手軽にペーパレス化が実現可能。コンテンツの登録は、資料をプリントアウトするより簡単。端末としてiPadなどのタブレットはもちろん、パソコンも利用可能です。アクセス制御の手段が豊富で、組織内での運用も安心。カンファレンス機能付き。